Image: 260207 5550エミュ製作 [58]IBM 5550の起動画面

見た目はほぼ完成しています。ただ、トライアンドエラーの過程で既存のコードを書き換えたりデバッグコードを追加したりしているので、実質IBM 5550専用エミュレーターとなっています。これを他機種と共存できるよう、IBM 5550独自部分を分けていかなければなりません。

それはさておき、今回はIBM 5550のブート画面を追っていきましょう。

システムの電源を入れるとBAT (Basic Assurance Test) が始まり、まず、左下に1から始まるカウントアップが表示されます。最初にカウントアップが表示されるまでの間に、CPUやその周辺IC、ROMチェックなどのコア部分のテストは完了しています。このテスト中に障害を検出すると、特定のI/Oポートにその時のステップを表すコードが出力されます。画面が出る前の段階では、システムボード上のLEDランプを見る、または、診断用の治具を使用することで障害箇所を特定できるはずです。

Image: IBM 5550

フォントのカラーコードは私が勝手に決めました。単色モデルは「イエローグリーン」と称したCRTを搭載しているようですが、どの写真を見ても黄緑というよりはレモン色に近い黄色に見えます。これがカラーモデルの場合は明確にパレット番号で決まっていて、PS/55の単色モードよりも緑寄りの色になることが分かっています。テキストにはアンダーライン、横罫線、縦罫線、点滅、ハイライト属性があり、上の数字はハイライト属性で表示されています。

カウントは1, 2, 3, 4, 5, 9の順で表示されます。システム構成によって実施されないテストや将来用のための欠番があります。画面表示開始後にBATで異常があると、次のようにエラーコードが表示されます。

Image: IBM 5550

BATで異常が無く、ディスク未挿入の場合、ストライプがシュッと出てきてIBMのロゴが右下に現れます。この時の表示はグラフィックモードです。

Image: IBM 5550

5550は当時の一般的なPCのようなBASICをROMに搭載していないので、ディスクを挿入しなければ、ここから先に進みません。

ディスケットをドライブに挿入するとドライブがReady状態になり、それを検知したコントローラー (FDC) がハードウェア割り込みをトリガーして、ディスクブートに遷移します。この仕組みはIBM PCにはありません(PC/XTのDOSではディスク入れ替えを検出するためにFDCコマンドの待ち時間を計測するという、トリッキーで不確実なことをやっている)。

少しすると画面に Loading… と表示されます。オプションの漢字フォントカード(一部の機種では標準実装)を搭載していない場合、ディスクからフォントを読み込みますが、この処理に40秒くらいかかります。

Image: IBM 5550

DOSの通常画面はPS/55のJ-DOSとほとんど同じです。

Image: IBM 5550

半角文字のフォントはDOS起動時からビデオメモリーに常駐しています。最大400字の常駐指定に入っていない全角文字のフォントは、非常駐バッファーに見つからなければ、ディスク上のフォントファイルから非常駐バッファーに読み込みます。このため、ワープロソフトなどで漢字を多く含む文書ファイルを最初に開くときは表示されるまでに時間が掛かります。スクロールの時も同様です。

この設計になった理由は当初からIBM 5550を日本以外の東アジアに展開する見込みがあったためですが、そのために単色モデルでもフォントバッファー用に256KBのビデオメモリーを搭載しています。


※コメント欄が表示されない場合はdisqusについてJavascriptが有効であることを確認して下さい。コメントはスパム防止フィルターによる承認制のため、投稿してもすぐに反映されない場合があります。

管理人 : Akamaki (akm)

は、PCとVTuberに夢中になっている電気技術者です。

私はレトロコンピューティングの愛好家ですが、そのようなリグはもう収集していません。

私の活動はトップページで見ることができます。読んでくれてありがとう!