Image: 中電PG、全1005変電所を無人化 最後の知多火力変電所で閉所式 - 中日新聞

変電所の99%は20年以上前には無人化が完了していて、残るは超高圧変電所で指折り数えるくらいだと聞いていたけど、今回の知多火を最後に完全に無人化されるとのこと。無人と言っても大規模な変電所は保守点検や工事で誰かしら作業員がいることが多いので、全部が全部文字通りの無人ではないのでしょうけど、現場のデスクに運転員が座ることはもうないんだな。

小規模の変電所では配電盤室の監視制御ユニット(MCU)に制御装置やデジタルリレー諸々が入っていて、監視制御盤に開閉表示や操作レバーが配置されている。遠方の制御所ではなく所内で直接操作が必要な時は監視制御盤で操作し、LANケーブルでノートPCに繋いで状態監視を行う。下の写真では一番右にある盤が監視制御盤。

左:現地機器例(GIS)、右:監視制御ユニット(MCU)
Image: 知多火力変電所GIS Image: 監視制御ユニット(MCU)

中規模(154kV)以上の変電所では監視制御盤の代わりに集中監視制御装置(IMCS)というコンピューターが置かれ、回線単位制御盤(DAC)とは光ケーブルで接続され、必要時にIMCSを起動して集中制御できるようになっている。DAC盤には単線結線図の一部を抜き出したように開閉表示や操作レバーがあり、万が一IMCSや遠方制御が使えなくてもこれ単独で直接操作できる。

Image: IMCS Image: IMCS Image: IMCS

現状は従前の設備を引き継いだまま無人状態で置かれている。多くの変電所は未だ監視制御盤の前にグレーのデスクがあって、その上に黒電話や衛星電話などが置かれているという有人運用時代の名残を見ることができる。今後は設備更新時期が来たらせいぜい現場に予備でPCが置かれる程度に縮小化され、こういった光景は主要発電所以外では見られなくなるんだろうか。

東北電力・竜飛ウィンドパークの配電盤室(1999年)
Image: 竜飛ウィンドパーク 配電盤室

参考資料

記事内の画像は上記ニュースサイトや下記資料より引用。


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