Windows XPでパスワード保護共有を有効にする [WinXP]
Windows Vista,7では既定でパスワード保護共有が有効になっているが、Windows XPにはパスワード保護共有機能がないため同じワークグループのPCであれば誰でも共有ファイルにアクセスできてしまう。これはセキュリティ観念上よくないので、Windows XPでもパスワード保護共有を有効にして少しでもセキュリティを高めよう。
ところで「パスワード保護共有を有効にする」というのは共有を有効にするという意味ではなく、共有をパスワードで保護するといったほうが正しい。
Vista,7ではワンクリックでパスワード保護共有を有効にできるが、XPにはそのような機能はない。
しかし以下の作業を行うことで同様の設定ができる。
1. 既定の設定では外部からのネットワークアクセスはすべてGuestユーザー扱いとするようになっているのでこの設定を変更する。
コントロールパネル→パフォーマンスとメンテナンス→管理ツール→ローカルセキュリティポリシー を開く。
左のツリーから セキュリティの設定→ローカルポリシー→セキュリティオプション を開く。
右の一覧から「ネットワークアクセス: ローカルアカウントの共有とセキュリティモデル」をダブルクリック。
「クラシック - ローカルユーザーがローカルユーザーとして認証する」に変更。
設定したらWindowsを再起動する。
なお、この作業はHome Editionではできない。
2. ネットワークアクセス用のユーザーアカウントを作る。
ここではユーザー名は「net」とした。
必ずこのユーザーを含む全ユーザーに対してパスワードを設定しておくこと。
3. 簡易ファイル共有を無効にする。
エクスプローラを開いてメニューバー → ツール → フォルダオプション→「表示」タブ→「簡易ファイルの共有を使用する」のチェックを外す。
4. ワークグループで共有したいフォルダーを開いて右クリック → プロパティ → 「共有」タブ
「このフォルダを共有する」にチェックを入れる。
5. 「アクセス許可」ボタンをクリック。
「グループまたはユーザー名」一覧に「Everyone」が入っていたらそれを削除。
新たにネットワークアクセス用のユーザー(ここではnet)を加える。
6. 「セキュリティ」タブを開く
「Users」グループまたはネットワークアクセス用ユーザーにアクセス許可を与える。
作業は以上。
他のPCから共有フォルダーにアクセスしてみて、ユーザー認証を求められたらネットワークアクセス用のユーザー名とパスワードを入力。
読み書きできることを確認する。
旧ブログでのコメント
AUTHOR: モカ
URL:
DATE: 2012/02/06 15:31:06
XPとWin7のファイル共有
上記の記事は大変参考になりましたが、実はWin7側に新規アカウントを作成して、それを通常ユーザーとし、共有したいフォルダー(Win7側)を共有設定にしただけでも、XP側からアクセスできました。上記記事のクラシックローカルユーザーが・・・などの設定をするのと、私が行った方法とどこが変わるのでしょうか?ご教唆下さい。
AUTHOR: Unknown
URL:
DATE: 2012/02/07 01:25:15
Unknown
コメント投稿ありがとうございます。
そのおっしゃっていることは『Win7機のパスワード保護共有を設定した共有フォルダ・ファイルを他のPCからアクセスできるようにする』という、Win7のヘルプにも記載されている一般的な手法です。
この記事では『WinXP機の標準設定では丸さらし状態の共有フォルダ・ファイルを「パスワード保護共有」を設定してアクセス制限を施す』というイレギュラーな手法を紹介しています。なのでやっていることが理解しがたいかもしれません。
AUTHOR: モカ
URL:
DATE: 2012/02/07 10:01:24
ファイル共有
アドバイスありがとうございます。初心者なもので理解が浅く申し訳ございませんでした。 他の記事などで、Win7側のパスワードによる保護を無効にするを選べば良いと書かれているものが多く、折角のセキュリティを緩めるのは如何なものかと思っていました。ただ、よく判らないのは、Win7側に新規アカウント(パスワード付き)で作成するとXp側から共有設定したファイルを簡単に見れるようになるというのは、セキュリティも緩くなるのでしょうか? スミマセン何度も質問して。
AUTHOR: Unknown
URL:
DATE: 2012/02/08 01:27:43
Unknown
他と情報を共有するという性質上、出入口を設ける必要が出てきます。ただ何もかもを素通りさせるわけにはいかないので、「パスワード保護共有」でユーザー名・パスワード認証によるロックをかけます。これによって外部の第三者からは簡単にはアクセスできなくなります。
>セキュリティも緩くなるのでしょうか?
パスワード保護共有は第三者からの不正アクセス(外側からの脅威)に対しては多少有効ですが、共有(認証)しているPCからのウイルスによる不正アクセスや二次感染(内側の脅威)などは防げません。ただ、ファイルを共有するという性質上は防ぎようがないので、怪しいプログラムを管理者権限で開かない・セキュリティソフトでプログラム実行を監視するなどの注意をするしかありません。
おっしゃる通り、多くの記事で紹介されている「パスワード保護共有を無効にする」はセキュリティが低下するのでお勧めできません。Win7のヘルプにも記載されています。
AUTHOR: モカ
URL:
DATE: 2012/02/08 11:47:56
ファイル共有
Unknown様
何度も本当にありがとうございました。結果的に出来たということより、自信で納得したかったので、やっとすっきりしました。Win7のヘルプも一応見たのですが、項目が多く説明も決して判りやすいとは思えず、私のような初心者は解読にちょっと難儀しておりました。実は他の質問サイトにもアクセスしたのですが、Unknown様のご対応が最もシンプルで十分理解しやすかったです。 御礼まで。
AUTHOR: ari
URL:
DATE: 2012/08/05 17:42:21
共有フォルダのパスワード保護の件
上記の記事わかりやすく早速設定しました。しかしアクセス時にID/パスワードを聞いてくるXPクライアントと最初からアクセス拒否のコメントが表示されるクライアントに分かれまして 全てのユーザ(10台以下)がアクセスできませんでした。原因がわかりませんのでもしご教授いただけたら助かります。よろしくお願いします
AUTHOR: ひめまる
URL:
DATE: 2013/07/16 18:20:04
うまく行きました。有難う御座いました
今更ですが検索で辿り着きました。お陰様でうまく動作致しました。ただ当方では最後のusersグループに許可を与える部分の反映に時間が掛かるようでした。設定直後は上記のariさんのように他PCから弾かれておりましたが時間が経過した後にすんなり接続出来ました。会社でWin2kからXPへの変更で、この共有パスワードで数日悩んで居ただけに本当に助かりました。有難うございました。
AUTHOR: akm
URL:
DATE: 2013/08/01 20:30:29
この記事の内容は非推奨です
皆さんコメントありがとうございます。
設定がすぐに反映されなかったりクライアントの認識がうまくいかなかったりなど、ワークグループ機能が安定しないのはWindows 95の頃からずっと変わっていません。
なるべくならファイル共有にはNASを使うべきです。