GF GTX560 Ti搭載PCにubuntuを導入 [ubuntu 12.04 LTS]
NVIDIA GeForce GTX560 Tiを搭載したPCにubuntu 12.04 LTSをインストールするのにやや苦労したので、導入手順を書き残しておくことにします。
ここではIntel Core i3、Asus P8Z68-M PRO、ELSA GLADIAC GTX 560 Ti miniで組んだPCを使用しています。
○ubuntu 12.04インストールまでの経緯
新調したPCにubuntu 12.04 Beta 2をインストールしようとubuntuのLive環境を起動しようとするも、起動シークエンスでテキスト画面のまま表示が停止。
BIOSの設定で初期化GPUをCPU内蔵グラフィック(Intel HD Graphics)に変更したところ、普通に問題なくデスクトップ画面が表示されたので、NVIDIAグラフィックボードの標準ドライバー(nouveau)が問題を起こしているものと判断。
しかし解決方法がわからず、あきらめて旧バージョンを入れてみることに。
すると今度は起動シークエンスでディスクコントローラー(ATAインターフェース)絡みと思われるエラーが出る始末で、一旦はubuntu導入を断念。
そしてついこの間ubuntu 12.04安定版がリリースされたので、これを導入してみることに。
○導入手順
基本的には標準のNVIDIA GPU用デバイスドライバー(nouveau)を無効にした上で普通にインストール作業を行います。
インストール作業が終わったらサードパーティ(NVIDIA)製のLinux用デバイスドライバー(nvidia-current)をインストールします。nvidia-currentをインストールするとnouveauは無効化されます。
1. ubuntu 12.04 Desktop EditionのLive CDイメージをダウンロードする。
国内のミラーサーバー(筑波大学、富山大学、山形大学、北陸先端科学技術大学院大学、KDDI研究所)からであればより速くダウンロードできます。
2. ダウンロードしたファイルをCD-R/RW(700MB)またはUSBメモリに起動可能イメージとして書き込む。
USBメモリへの書き込み方法は以前に紹介した方法と同じです。
3. USBメモリからubuntuを起動する。
USBブートして「Installer boot menu」が表示されたら、「Run Ubuntu from this USB」を選択して「TAB」キーを押します。
起動オプションを入力する画面になるので、後ろの方に「nouveau.blacklist=1」を追加。「Enter」キーを押します。(nouveau.modeset=0でもいけるみたいです。)
(※日本語キーボードで「=」を入力するには「^」キーを押します。)
4. 普通にubuntuをインストールする。
インストール画面の途中で、インターネットからアップデートファイルを入手・適用するオプションがあるので、これにチェックを入れておきます。
それ以外についてはいつも通り。
5. NVIDIAのドライバをインストール。
ubuntuが正常にインストールされ無事に起動したら、「追加のドライバー」アプリケーションを開いて、NVIDIA製のグラフィックスドライバーがインストールされていることを確認します。
ubuntuが起動しない場合はGRUB2ローダーの画面でubuntuを選択した状態で「E」キーを押して、起動オプションに「nouveau.blacklist=1」を指定します。起動したら「追加のドライバー」でNVIDIAのドライバー(nvidia-current)をインストールします。nvidia-currentをインストールするとnouveauは無効化されるので、次回からは起動オプションを変更する必要はありません。
※マルチディスプレイ環境の構築
ubuntu標準のシステム設定にある「画面」プロパティではマルチディスプレイを設定できないことがあります。
NVIDIAグラフィックスドライバーと一緒に「NVIDIA X Server Settings」という設定ツールがインストールされているはずです。
ここからは問題なく設定できるようです。