掛け時計(栄計舎製)本打式の時鐘の数がずれる問題を直す
9時の時報で鐘が10回鳴ったりする不具合があったので直してみる。
このゼンマイ時計は時報を鳴らす機構のことを「本打式」と銘打っているようだけど、仕組みはそんなに難しくない。時報が鳴る回数は仕掛けの一番手前にあるツルハシのような金具の動きで決まっている。中心に巻き貝のような金具があって、毎正時の15分くらい前にツルハシがバネの力で左に動こうとして、ツルハシの下から右に直角に伸びる掛け金具が連動して動いて巻き貝のところでストップする。時報がスタートするとツルハシが元の位置に戻るまでハンマー打ちのドラムが回転する。
このツルハシの移動の幅で時報が鳴る回数が決まっているのだが、巻き貝のちょうど段差の所で時報がスタートしているために、スタート位置が少し前後しただけで回数が変わってしまっているようだ。この巻き貝の金具を少し回してずらしてあげれば、誤差を吸収して時鐘の回数が安定するようになる。