181204 電気屋が使うようなU字つり安全帯は使用禁止
航空障害灯(夜間にビルの角で赤く光るライト)の点灯不良で装置交換の立会いをした。私は一本つりの安全帯を付けて現場に向かった。パラペット(手すりのような部分)の向こうは奈落の底。足下は安定しているとは言え、万が一にも地震や強風、あるいは立ちくらみなどふとした気の緩みから転落すれば、死ぬのはもちろん、その遺体も見るに堪えない姿になるだろう。
電気工事屋さんはU字つりができる柱上安全帯を付けていた。電気工事業者はみんなこのタイプの安全帯を使っている。このタイプの製品は2019年2月からは安全帯として認められなくなり(2019年2月から7月末まで製造された従来品は2021年末まで使用可)、フルハーネス型の使用が義務づけられる。法令での呼び名も「安全帯」から「墜落抑止用器具」に変わる。
以前の会社で断路器周りの工事をしていたとき、碍子に養生用のマットを取り付けるためにU字つりで上ったことがある。碍子のひだはちょうど綱が掛かりやすい幅になっていて、ここにU字つりで掛けながら、碍子を抱きしめつつ2mほど上っていく。碍子は陶器でできている上に、ひだの間には足は中途半端にしか掛からないので、特に雨天時はつるつるで滑りやすく不安だった。電柱も同じことだが、一本つりで掛けられる場所はない。U字つりが禁止されたら、足場を組むか高所作業車を持ってくることになるんだろうか。