77kV送電線用避雷器
買い物に出かける途中で鉄塔を見ていて気になったんだけど、送電鉄塔のジャンパを支持している碍子に並んで取り付けられている碍子は何だろう。
送電線に向かって金属の突起が出ているように見える。アークホーンに似ているけど、アークホーンは写真左の送電線支持碍子に付いているのが見える。
調べてみると、これは送電線用の避雷器らしい。
→ 送電線の雷異常電圧とその対策 | 音声付き電気技術解説講座 | 公益社団法人 日本電気技術者協会
アーキングホーンによって、雷異常電圧によるフラッシオーバアークが碍子連に絡むのを防ぎ、碍子の破損による再送電不能などの事態は避けることができる。しかし、ホーン間がフラッシオーバすることは地絡状態であり、雷電流に続いて系統から続流が流れつづける。
このため一度故障回線を遮断してアークを消さなければならない。主要送電線では高速度再閉路方式が採用され、数サイクルで再送電されているが、その間当該送電線(回線)の停電は避けられない。
この対策として送電線用避雷器が使用される場合がある。これは耐張鉄塔のジャンパ線支持碍子に並べて避雷器を設置するものである。
ちなみに、なんで電圧が77kVと分かるのかというと、碍子の長さと数でおよそ予想が付く。電圧はいくつかの階級で大体決まっていて、154kVならこの長さの碍子が2個、275kVなら3個連結される。1個の長さは1.2mくらいだったと思う。33kVなら1個で長さがもっと短い。昔、これを運ぶために持ち上げようとしたことあるけど、2人がかりでも大変だったな。