以前書いた記事、PDP-11エミュレーターでRT-11 (OS) を動かしてみるで見つけた、PDP-11/VAX-11 (FORTRAN-IV) 版Dungeon (1978-08-10) を少しプレイしてみる。
“Dungeon”はいわゆるテキストアドベンチャーというジャンルのゲーム。テキストで表示される状況に対して、東西南北 (N/S/E/W)、見る (look)、取る (take)、上へ行く (go up)などのコマンドを入力して周囲を探索したり謎を解いたりして、ゲームの展開が進んでいく。グラフィックもサウンドもなく、文面からプレイヤーが想像を広げることになる。この手のゲームは1980年代前半には8ビットPC用に静止画のCGが加わったグラフィックアドベンチャーへ進化して、代表作に米国のMystery House、日本のポートピア連続殺人事件 (PC版) があった。
テキストオンリーのコンピューターゲームはもう絶滅したようで、実は日本のある(名前を出せないニッチな)界隈ではずっと現役で、私もシミュレーション系のもの(ノベルゲームではない)をプレイしたことがあるが、ハマると本当に何時間もプレイしてしまう。CG無しでゲームは意外に成り立つものだ。ただ、今までプレイしたことがあるのはいくつかの選択肢から選ぶというシステムで、単語を入力して進めるタイプは私にとって初めてだ。
このバージョンのDungeonはPDP-10ミニコンピューターで動くオリジナルのMDL版をFORTRAN-IVでPDP-11用に書き直したもので、付属テキストにはゲーム終盤が未実装、構文解析が甘いといったことが書かれている。内容的にはこの後に商用化したZork Iとほぼ同じと思われる。
このゲームやZork Iは攻略方法を知っているとものの10分でクリアできるが、初見プレイの試行錯誤するゲーム体験は貴重なので、未プレイでこれからプレイしてみたいと考えている人は、この先を読まないことを勧める。
RT-11が起動したらR DUNGEOでゲームを開始すると、”You are in an open filed wes of a big white house with a boarded front door. There is a small mailbox here”というメッセージで始まる。あなたはここでメールボックスを開けてもいいし、そのまま移動してもいい。
OPENを入力してメールボックを開けると、”A leaflet” が見つかった。READを入力するとグリーティングメッセージを読める。長いコンソール出力のテキスト送りはCTRL+Sキーで途中停止、CTRL+Qキーで再開できる。
NSEWコマンドで家の周囲を歩いてみると、ドアや窓はほとんど塞がれているが、1箇所だけ半開きの窓が見つかるので、ここから中へ入る。

入った中はキッチンだった。テーブルの上のものはTAKEコマンドで取れる。自分の持ち物はIで確認できる。どんなコマンドが使えて、どんな反応があるか探ることも、このゲームの醍醐味。

キッチンの上には屋根裏部屋があり、GO UPでそこに移動することができるが、中は真っ暗なためキッチンにあるアイテムが必要だ。また、キッチンの東には行き止まりの部屋があるが、何やら様子が変?色んなアイテムはあるが、ここから先に進めず、私は早速ここで詰むことになった。ヒントは”rug”(絨毯)。
何とか地下室へ入ることに成功した。部屋を歩き回っていると、いかにもモンスターのような風貌をしたtrollに遭遇!幸いにも上の部屋で剣を手にしていた私は、ATTACK (KILLでも良い) でtrollを倒すことに成功。何か他の手がかりは無いか、地下室を探索することになる。

ゲームの雰囲気はこんな感じ。外の世界を探索してダンジョンを見つけ、その中を探索して謎を解いたり、敵と遭遇したら倒したりという進行はファミコン版『ゼルダの伝説』そのまんまだ。ただ、どんな行動を取れるかコマンドを考えるところが、このゲームでしか得られない体験になるので、一度は味わって欲しいと思う。