男子高校生のハレルヤ 2-4巻の感想
GA文庫『男子高校生のハレルヤ』2巻-4巻の感想。
[レビューには多少のネタバレを含みます。]
[凡例]
満足度: ☆満足しなかった、☆☆まあまあ満足した、☆☆☆大満足だった
次巻への期待度: ☆あまり期待しない、☆☆少し期待する、☆☆☆かなり期待する
2巻
まず、表紙を開いたところのピンナップ(イラスト)を見ただけで、状況がわからずとも爆笑ものだった。臨場感と迫力あふれるコミカルなアニメ調イラストは、見事に作品本編の作風にぴったりだ。
本編について。今回は『友達』がテーマということで、総じて言えば、2巻ならではの展開からの温かい話だった。最後には盛大にけんかした後に仲直りというやや強引に見える展開だったが、実際の女子の人間関係って陰湿でドロドロしたものが多いらしいから、あれほどまで率直にものを言い合える関係は親しいからこそと言える。ところで、今作では初めて超能力というオカルト要素が出てきた。前巻ではそういった事象はギャグ展開としてはぐらかされていたが、今回のは確実なオカルト要素だ。ストーリーの展開に幅が出るのはいいことだが、自分としてはオカルト要素が介入したことはやや期待外れだった。相変わらず話のテンポは良く、各登場人物のキャラクターがぶれずに際立っている点が非常にいいと思った。手紙のメッセージの「Q」の意味はさすがに強引というか、当てるのは難しいと思う。それに対する解答はごく簡単なもので、真理にとっては自然にできることだったんだけどね。(満足度: ☆☆、期待度: ☆☆☆)(2013/09/25)
3巻
早くも本筋からそれて水着回wプロローグの最初のページを開いていきなりあのイラストが出てきて、いきなり何のPRなのかと思ったw主人公らは突然無人島に連れて行かれ、そこでRPGのような世界を冒険するという、いかにもスピンオフ的な展開。古代遺産の管理だの種保存システムだのと、ゲームでよくありがちな設定が。最後はシリアスになりつつもこのシリーズらしい無茶苦茶な展開。キャラクターにぶれがない点は相変わらずで、結構楽しめた。スピンオフ的な巻であり、本編のストーリーに進展はない。(満足度: ☆☆、期待度: ☆☆)(2013/10/17)
4巻
真理の片思いの相手、ソラが留学先からの突然の帰国。昔の片思い相手(恋人)と対立関係になるという話は他の作品でしばしばあるが、今回はそんな簡単なことではない。ソラといちゃつくのもつかの間、正真正銘の女子になれるという薬の存在により、男女共学化実現の目標に意味を見いだせなくなる真理。まあ、端から見れば真理は理想的な女の子なのかもしれないけど、当人としてはまっとうな男でありたいという気持ちがある以上、やっぱり女にはなれないんだろうな。でも、女体化した真理が男に××されるという展開もアリなのかも(それ何てマニアックなシチュエーションだw)その様子を見るに堪えなかった仲間達は、公衆の面前でソラに決闘を仕掛ける。勝負内容は料理、ブラックジャック、漫画のアイデア発案。料理はいいとして残りの2つは何だw最後は相変わらず予測不可能で無茶苦茶な展開だった。
結局ソラは真理のことをどう見ていたんだろう。真理のことは好意の対象だったんだろうけど、それ以上に真理自身を大事にしたいという想いの結果、女体化の研究という行動に走ったのだろう。でもそれは異性として好きだったとは断定できない。つまりはソラに百合の節があったのでは(えっ!?)。結局そのあたりのことは作中でははっきりしなかった。逆に真理にとってソラがどういう位置になったのかも気になる。
2巻でオカルト要素の介入が気になったが、ここまでの展開からしてストーリーが能力対決に移行するという危惧は必要なさそうだ。今作では久々にラノベの楽しさ・面白さを感じることができた。大満足。一方で、話に一定の区切りが付いたということで、今後の展開が実に全く予測できないという意味で期待度は星2つに。(満足度: ☆☆☆、期待度: ☆☆)(2013/10/23)
4巻あとがきにもあるように、作者が新シリーズを出すため男ハレはしばらく休止するとのこと。少し残念だが、楽しみを後に取っておくことは得意中の得意だから、自分にとっては全く問題ない。って、買った本やゲームを積むやつが自慢することじゃないけど
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