180406 気になる作品 VN 『末期、少女病』(2012年未発売)
18歳未満の方の閲覧はご遠慮下さい。気になる作品 VN 『末期、少女病 - Lyrical pop World’s end』(Blasterhead、2012年未発売)。
ゆずソフトの作品をプレイするのはDRACU-RIOT以来で、そういえばDRACU-RIOT特集号の雑誌がまだ取ってあったことを思い出して、そのページをパラパラめくっていたら、こいつにたどり着いてしまった。キャラデザは普通にかわいい感じだけど、キャラ紹介、あらすじ、最後のCGなどヤバさがにじみ出ていて、異様さが際立っていた作品だった。ライター(山田おろち氏)のインタビューで「(前文省略)『ジサツ~』同様の異常性愛路線なんですが、私は純愛もの属性の方にこそ喜んでいただける、真っ当なエッチシーンを書いたつもりです。」とあるので、このデザインも狙い通りのことだったのだろう。一方で「とってもイカレた物語です。残酷なゲームです。謎だらけのゲームです。理解できなかったり、混乱したりする箇所も…というか全編そんな感じです(笑)。」と、尖った作品であると言い切っている。この雑誌記事では10年目での開発再開とあるので、それからもう6年経つから16年前に立ち上がった作品と言うことになるが、動く様子はない…
某動画サイトで2002年発表当時のムービーを見ることができる。さすがにキャラデザは違うけど、あらすじや設定はほぼ同じ。他作品でサスペンス、強姦、陵辱を題材にした作品は今でも一定数あるけど、それらはあくまで欲求不満解消のためのエロゲーとして成り立っている。ヤンデレやグロ描写などはダークな要素の一つではあるが、必ずしもそれを求めているわけじゃない。狂気を結びつけた鬱ゲーはビジュアルノベルのかつての原点だけども、ニッチな美少女ゲーム市場の中でもニッチすぎて商業でやっていくのは厳しいのか。でもこのご時世、支持を集める方法はいくらでもあるからもっと別の問題か。
(PUSH!! 2012年4月号 pp.24-27より。拡大はしません。)