Image: ラジカセ『ZILBA'P TV』整備 [5]テープ再生の音の歪みと左右バランスが変

ステレオラジカセ『ZILBA’P TV』(Sony CFS-V1、1979年発売)を修理。

カセットテープ再生の音が歪んで割れているので、原因を探ってみる。

ヘッドのアジマス(方位角)調整

テープ走行周りの機械部品はテープの押さえ圧力や角度が緻密に調整されているので、道具と知識がない人がいたずらに触るのは避けた方が良い。例えば、ヘッドを固定している左のネジはアジマス調整に使われる。

そういえば、私が以前に基板を取り出すために分解したときヘッドを外した記憶があって、それを復旧するときに何も考えずにただネジを締めていた。

基準とするモノラル録音のテープを再生して、左右の音量バランスが同じくらい且つ最大になるように調整する。高音が曇る症状があれば、この調整で直る場合がある。ネジは1/8角回しただけでも音が明確に変わる。それくらい微細な調整が必要になる。

正式な調整手順としては、基準テープを再生して電圧計で左右の出力を測りながらバランスを取って、オシロスコープで位相チェックすることになっている。今回はそこまでの調整を求めていない。

増幅回路がおかしい?

このラジカセには音量関係のトラブルで色々振り回され、いくつかは改善してきたが、まだ気になることがある。テープ再生もラジオもインジケーターLEDの+3がほぼほぼ点灯しているので、音量レベルが合っていない気がする。

インジケーターが+0になるように音量レベルを調整した音をライン入力からテープに録音すると、再生レベルは+3がチラチラ点灯するので、音量がやや上がっている。ラジオ音声やライン入力からライン出力やテープ録音までの共通回路のアンプが怪しい。

1段目のアンプICはSIP8パッケージのBA328。この電源電圧を測ってみたところ、DC 9.4Vだった。データシートに書かれている推奨電圧の8Vより、やや高い。

大元の電源回路を計測してみたら、入力がAC 102.0Vに対して出力はDC 10.5から12.5V(負荷に応じて上下する)。スペック上は単1乾電池6個またはシガレットライターから電圧レギュレータを通してDC 9Vが供給されることになっている。誤差と言うには高い。電源がおかしい?

Image: Sony CFS-V1

このラジカセのAC-DC電源回路はスイッチング方式ではなく、かと言ってリニア電源のような安定化回路もない。トランスは100V/8.4V 11VAと表示されている。モールドで覆われていてコイルは見えない。あとは三端子のダイオードが2個と平滑用コンデンサーが1個ついているだけ。

DC入力は別売アクセサリーのカーバッテリーコード(Sony DCC-130)を繋ぐための端子だが、市販のACアダプターも使えそうだ。DCC-130本体に記載されている仕様では、センターマイナス、DC 9V 0.8Aとあるので、これを満たしているものを探して使ってみようと思う。これで問題が解決するかどうかで今後の対応を考えよう。


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