ラジカセ『ZILBA'P TV』整備 [7]ラインアンプのゲイン調整
ステレオラジカセ『ZILBA’P TV』(Sony CFS-V1、1979年発売)を整備。
ラジオの音やそれを録音したテープの音が割れている問題。
ZILBA’Pの回路図をじっくり眺めていた。まだ注文したAC/DCアダプターは届いていないが、オペアンプの特性をよく考えてみれば、電源電圧を調整したところで音割れは改善しそうにない。改善するポイントがあるとすれば、FMステレオ分離IC (HA11227) のゲインを変えてラジオだけの音量を下げるか、ラインアンプIC (BA328) のゲインを変えて全体の音量を下げてみるか。
HA11227の出力ゲインを変えるにはPin 4とPin 5に接続している抵抗を小さくすればいい。既存の抵抗器に並列に抵抗器を追加すれば簡単な改造で済む。
BA328の出力ゲインを変えるにはPin 2とPin7からグラウンドとの間にある抵抗(下の図ではRE)を大きくすればいい。既存の抵抗器を外す必要があるのでやや面倒くさい。
テープ再生の音に対してラジオの音が相対的に大きいのかどうか分からない。今回はBA328(ラインアンプ)のゲインを変えることにした。330Ωを470Ωに変更。下の写真では、表側(実装面)についている既存の抵抗器を外して、裏側(パターン面)に新しい抵抗器を付けた。
常時点灯していた+3ランプはたまにチカチカ光る程度になった。ラジオ録音の音割れは解消されたような気がする。