250430 VN『MOON.』(1997年) 感想

ビジュアルノベル『MOON.』(Tactics / 1997年)の感想。18歳未満の方の閲覧はご遠慮下さい。
納屋の整理中に見つけたゲームの一つ。何かの縁で中古で買ったんだけど、今プレイしなかったら機会を失ったままになりそうなので、プレイしてみた次第。
プランナーや一部プロットは麻枝准、キャラデザは樋上いたるのタッグが手掛けた第1作目。AIRやCLANNADはゲームファンに限らず広く認知されているけども、こちらを知っている人は当時からのPCゲーマーか、コアなKeyファンくらいだろう。私も何きっかけだったか忘れたが、ずいぶん後で知った。
私がプレイしたのは2000年の廉価版。現在、2002年リメイク版がDLsiteでDL販売、OOPartsでサブスク配信中。オリジナル版よりボイスの実装とグラフィックの色が修正され、RPGパートは削除されている。
パッケージ
トールケースにCD 1枚とマニュアル、アンケートハガキのみ。マニュアルのキャラ紹介絵でバッドフラグがビンビンに立っている子がいて、さすがに運命を悟りましたね。いくら鬱シナリオとはいえ、キャラ紹介の時点で顔面に血が飛び散っているのはインパクトが強い。
あらすじ
ある新興宗教に関わって失踪した親や兄弟を持つ3人の少女が、真相を求めてその新興宗教の隔離施設に自ら乗り込む。そこで手に入れられるという『不可視の力』の存在。待ち受ける試練。その先にある真実と運命はいかに。
出だしから90年代感エグい。当時の時事問題を思い出して、90年代を肌で感じた気がする。
シナリオ
メインは主人公(天沢郁美)が目を背けてきた自らの過去と向き合って精神を鍛えていくストーリーなんだけども、半分は亡くなった母親との思い出、半分は自身と何人かとの性行為を回想するという、ちゃんと黒いパッケージのエロゲーらしい内容だった。ただ、郁美シナリオの終盤が怒濤の展開で、麻枝節が炸裂していたな。謎多き超展開を迎えて絶望に瀕したと思ったら急に能力者バトルが始まり、格ゲーでも始まるんじゃないかと別の意味でひやひやしてた。
ゲーム中で急に探索パートになり、申し訳程度のアドベンチャー要素入ってきたの何!たぶん、元々はおまけモードのRPGをメインに取り込むつもりだったのが、やり過ぎだということでこうなったのだろうけど。
システム
BGMはCD-DA再生。バックログなし。文章スキップはCtrlキーで可能だけど探索パートはスキップできないので、CGや未読シーン回収のための周回は手間がかかる。セーブスロット30個。