Transcend SSD220Sのファームウェアを更新
Transcend SSD220Sのファームウェアを更新してみる。SSD Scopeからの更新方法にも触れておく。バージョンP0330AA→P0520AA。
必要な事前作業
- FAT32フォーマット済みのUSBメモリ
- 更新するSSDのディスクデータのバックアップ(あるいはクローン作成)
ファームウェア更新方法
更新ツールをダウンロード
TranscendのサイトからSSD Scopeをダウンロード・インストールする。
SSD Scopeを起動して「アップデート」タブをクリックする。現在より新しいファームウェアがリリースされている場合は「利用可能な新しいファームウェアが見つかりました。ダウンロードしますか?」という表示になっているので、「ダウンロード」をクリックする。
このボタンをクリックするとファームウェア更新用のツールがダウンロードされる。SSD Scopeのマニュアルによると、ダウンロード先はD:\Transcend_SSD_FW_Update_Package
、Dドライブが存在しない場合はCドライブの同じ場所になるみたい。ダウンロード後に「Do you want to open this file?」という、そのフォルダーを開くかどうかメッセージが出るが、このあたりは事前説明が欲しいところ。
海外のあるサイトには「クリック一発でファームウェアを更新できる」と書かれていたが、それは全くの誤りだった。
更新ツールのセットアップ (USBメモリを使用する場合)
事前に128MB以上のFAT32フォーマット済みのUSBメモリを接続しておく。
ダウンロードしたファイルを展開。その中にある「unetbootin」(起動ドライブ作成ツール)を起動する。「ディスクイメージ」「ISO」を選択し、ファイルパスは先ほど展開した同じフォルダーの中のisoファイル、今回はP0520AA_TS240GSSD220S_SM2256AA_B95_DDP.iso
を指定する。「ドライブ」にUSBメモリのドライブを指定してOKをクリックする。
データが入っているドライブでもこの操作自体は完了するが、私の場合は更新ツールが起動しなかった。ドライブは事前にフォーマットしたほうがいい。ボリュームラベルは「TRANSCEND」に設定しておく必要があるらしい。
今回はUSBメモリを用いたが、代わりにISOファイルをCD-RやCD-RWに焼いても良い。また、付属のunetbootinはWindows版だが、他にLinux版やMac版もある。
→ UNetbootin - Homepage and Downloads
更新対象のSSDのデータをバックアップ
念のため更新対象のSSDのデータを別の場所にコピーしておく。
私の経験上、Crucial、Intel、Samsung製SSDのファームウェア更新でそのデータが消えたことはないが、マザーボードのBIOS更新でRAID構成が消えたことはある。SSDに限らず、ファームウェア更新は保存データを消失するものだと常に注意しておいた方が良い。
→ IRST RAID0 Status - Failed からの復旧 [Win8] - Diary on wind
更新ツールを起動
USBメモリからUEFIブートで起動する。下のスクリーンショットはASRock ZH77 Pro3の場合で、PCの電源オン後にF11キーを押し続け、ブート選択メニューが表示されたら「UEFI」で始まるUSBメモリの項目を選択する。
Transcendという背景の画面になれば更新ツールの起動に成功。黒い背景のままなら失敗しているので、USBのフォーマットや起動方法を見直す。
リストから更新するSSDを選択してUpdateをクリック。確認画面でYESをクリックするとファームウェアの更新が始まる。「swap Successful」というメッセージが出れば更新成功。その次の画面で「Yes」を選択するとコンピューターの電源が切れる。
他のサイトにはTranscend製SSDのファームウェアを更新するとデータが消えると書かれていたが、今回の更新作業ではデータは消えなかった。
バージョンP0330AA→P0520AA ベンチマーク比較
念のため更新後にベンチマークをとってみたが、誤差の範囲内の変化しかなかった。シーケンシャルライトはぶれが大きすぎて、どう判断すれば良いのやら。
バージョンP0330AA テストサイズ1GiBx5、テストサイズ8GiBx3
バージョンP0520AA テストサイズ1GiBx5、テストサイズ8GiBx3
ファームウェアの更新内容についてはどこにも記載が無く、何が変わったのか分からない。
TranscendとはJetFlash 110以来長い付き合いで、ハードウェアには信頼を置いているけど、相変わらずサポート面で不安が残るメーカーだなぁ。