140517 ACTRPG『リバイバル・ザナドゥ』(PC98版/1995年) クリア
1995年に日本ファルコムよりリリースされたPC98用アクションRPG『リバイバル・ザナドゥ』をプレイする。
ゲーム紹介
プレイヤーは全部で10階層ある2Dマップを探索しながら、どこかに潜んでいるキングドラゴン『ガルシス』を倒すのが目的。外のフィールドではモンスターとはシンボルエンカウントで、接触すると戦闘フィールドに入り、モンスターと接触して物理攻撃、スペースキーで魔法攻撃、画面外に出ると戦闘から離脱する。各階層にはタワーというダンジョンがあり、その中ではモンスターとは常に戦闘状態になる。一定以上の経験値を獲得して階層内のどこかにある寺院に行くと称号を得ることができ、一定以上の称号を持ってどこかにある扉に入ると次の階層に進むことができる。レベル9までの階層にある4つの王冠を見つけ出し、レベル10のタワーで武器『ドラゴンスレイヤー』を手に入れてからキングドラゴンに挑むことになる。
『リバイバル・ザナドゥ』は1985年にPC88でリリースされた『ザナドゥ』のリメイク。パッケージ裏の説明からわかるように、オリジナル版の完全移植が目的ではないのでいくつか異なる点がある。グラフィックはPC98標準の640x400/16色に合わせたものになり、各レベル(階層)にステレオFM音源のBGMが用意されている。マップ・アイテム・モンスターの出現箇所はオリジナル版と完全に同じ。システムは細かい部分で違う点があるらしい。
メディアは1MBフロッピーディスク3枚だが、実質ゲームディスクは2枚。付属のフォトCDにはモンスターのカラーイラストや広告資料が収録されている。PC用フォトCD再生ソフトも収録されているが64ビット版Windowsでは動作しない。
なんと言っても難しい
昨今のRPGはストーリーや爽快感重視で、それほど戦略を練らなくても多少の努力さえすれば誰でもクリアできるものが多いが、このゲームはそんな生ぬるくない。以下、高難度だと思った点。
- 最初に入るトレーニングラウンドから、普通に先に進もうとするとループして進まない。
- フィールドの移動にキーボードの操作テクニックが要求される。特に連続ジグザグジャンプ。
- フィールドによってはワープするポイントがあるが、特に何の目印もなく、通路の途中や落下中にいきなり全く違う場所に飛ばされるので非常に不快。
- ダンジョンタワーはほとんど同じ地形の繰り返しで、しかも上下左右の両端でループしているので、自分でマップを作らないと外に帰るのが困難になる。特に、とある最強装備アイテムの場所はマップを作らないとわからない。
- フィールド・ダンジョン内のモンスターの数は決まっていて、一度倒したモンスターは復活しない。つまり、経験値稼ぎを永遠と繰り返すことはできない。
- 積み(ゲーム進行不可)の要素が多数ある。フィールドの穴にはまって脱出できなくなる。タワー(ダンジョン)の途中で鍵がなくなって脱出できなくなる。カルマが貯まりすぎて消化困難になり、新しい称号が手に入らない(=次の階層に進めない)
- 各装備・アイテムには経験値というステータスがあり、これによってアイテムの効果が大きく変わる。特に、ダメージを受けないと盾・鎧の経験値が上がらないので、『無敵状態』で進むとゲーム後半で積む場合がある。
- データをセーブをするとゴールドが減る。「保険のためにセーブ」や「こまめにセーブ」が安易にできない。ただしボス戦突入時や階層移動時はゴールド消費無しで自動セーブ。
始めは何も攻略を見ずにレベル4までプレイしてみたが、とても数ヶ月程度でクリアできるものではないと思ったので、自分でゲームを改造(チート)してプレイした。それでもすんなりクリアというわけにはいかなかった。
スクリーンショット
オープニングタイトル画面
最初にプレイヤーキャラクターのステータスを分配する
フィールド探索(レベル3)
タワー探索
タワーでしか入手できないアイテムもある
作品をクリアしての感想 (No.11)
今からしてみればとても高難度なRPG。ゲームバランスにかなり気を配って作られていることは確かだけど、でもやっぱり娯楽に忙しい現代っ子にはこのゲームは厳しい。別にキャラクターやストーリーが凝っているわけではないが、だからこそロール・プレイング・ゲームの原点をここに感じることができた。近頃は稀にしか見ない、ゲーム性が秀逸なRPG。これがまだドラクエもFFもなかった1985年に登場したというのだから、評価を得たことも納得できる。
PC-9801-86のステレオFM音源で鳴らすBGMがとても心地いい。特にレベル3とレベル5のBGMは至高(裏技・チートを使わないとここにたどり着くまでだけでも相当苦労するw)。CGはPC98のゲームとしてはそれほどよくないが、元が1985年に発売されたゲームだからまあ仕方ないか。ゲームバランスは非常に巧みにできていると感心した。結局チートでクリアしたにもかかわらず大きな達成感を感じた。これを自らの力でクリアした人はそれこそ本当に冒険を終えたような達成感を感じたんだろう。(2014/05/17完了)