RATOC RAL-24192HA1 USBヘッドホンアンプ
やや久しぶりのオーディオレビュー。自分のものではなく他人から借りたもので、短期間の試聴でのレビューです。
RAL-24192HA1 | |
メーカー | ラトックシステム株式会社 |
標準価格 | 48,000円 |
発売日 | 2012年4月 |
対応機種 | PC/AT互換機、Mac |
対応OS | Windows XP, Vista, 7, 8, Mac OS X(10.6-) |
機能 | PCM再生(最大192kHz/24bit/2ch) |
入出力 | 光デジタル(S/PDIF)入力 |
USB2.0オーディオ入力 | |
RCA出力 2ch x 1 | |
標準ジャック出力 2ch x 1 | |
備考 | 別売のACアダプタを接続可能。 |
リンク | 製品ページ、Amazon.co.jp |
前面パネルのLEDはサウンド再生中のみにサンプリング周波数に応じて点灯します。USB接続中もサウンドを再生していない状態ではLEDは消灯しています。
背面
内部
意外にもボディ・基板とも日本製。DACはWM8523。ヘッドホンアンプはTPA6130A2。
音の特徴
- 音圧は十分。
- 高音域は鮮やか・元気に鳴る。
- 低音域は適量で比較的タイトに鳴る。
- 中音域の量はやや多め。
- 1つ1つの音の分離感が優れている。
- 解像度は価格帯なり(たぶん)。
- ノイズは聞こえない。
長所
- 本体がコンパクトかつ軽量。
- 飾らないシンプルなデザイン。ボディの質感も悪くない。
- 必要最小限ながら活用の幅が広がる入出力。(USB入力、光デジタル入力、RCA出力、ヘッドホン出力)
- USBバスパワーで駆動。別売のACアダプターを使えば外部電源による駆動も可能。
- OS標準ドライバーで動作するので、ソフトウェアのインストール作業が不要。
- 音質は価格帯なりに良好(たぶん)。
短所
- 出力がやや弱く、ハイインピーダンス(600Ω)なヘッドホンの駆動は厳しいと思われる。
- 音量つまみ自体は無段階だが、音量はアンプIC内でのデジタル制御(64段階)のため、微妙な音量調節が利かない。
- USB接続が全般的に少し不安定。私の環境ではWASAPI出力による再生が若干不安定で、再生に失敗すると本来の音に大量のノイズが乗って再生される。再生用バッファーは設定できるのであれば多めに取った方が良い。
使用したヘッドホンはAKG K701。楽曲のジャンルはよく聴く順にテクノ(ダンス)、J-POP、ロック、ジャズ。
普段はiHA-21EX-2013 + Beyerdynamic T90で聴いています。あえて価格を無視してiHA-21EX-2013と比較すると、やはり解像度に一段の隔たりがあり、こちらの方では粗が目立ちます。音圧・分離感は良好ですが、1つ1つの音が少しメリハリに欠けます。また、重低音の迫力がやや弱いと感じました。
同価格帯の他の製品を使ったことがないのでコスパの良し悪しはわかりません。現在、この製品に対する市場の注目度は低いようです。ただでさえネットの口コミやランキングに影響されやすい昨今に、SONYやKORGなどの大手メーカーがHPA市場に参入してきた中で、RATOCを含む旧来のHPAメーカーがどのような動きを見せるのか、どう転がるにせよこれからがとても楽しみです。
9/2 B3 U7 RR
9/3 B330 U9 RR