ビジュアルノベル『廃村少女 ~妖し惑ひの籠の郷~』(エスクード / 2022年12月)の感想。18歳未満の方の閲覧はご遠慮下さい。

久々にレビューを書く気がしますが、実際CGコンプするまでちゃんとプレイしたのは久しぶりです。いつもどんな感じで書いていたか思い出せない。

パッケージ

上下から開くオーソドックスな紙箱で、表面はつや消しコーティング。内容物はゲームDVD、マニュアル、製品保証カード。予約特典で主題歌Short ver.+音楽DLカードが付属。認証は無し。ゲームディスクのラベルは銀盤を生かしたオフセット印刷だと思うのですが、工夫を凝らしているところがいい。

パッケージ版はどこ見ても在庫がなくて現在売り切れのようです。ダウンロード版はFANZAで購入できます。

シナリオ

パッケージ裏面を見れば分かるのですが、メインヒロイン3人、サブヒロイン5人です。基本的には1本の共通ルートで、途中で何度かルート分岐してまた合流しながら、終盤にエンディング分岐があります。ハーレムHシーンはありますがハーレムエンディングはないです。あと、ヒロインによってエンディングがノーマル、トゥルーで方向性が分かれますが、これを多彩なエンディングと受け取るか、ヒロイン格差と受け取るか。ファンディスクや続編で補完されたら嬉しいですが、そういうのを求める作風ではないでしょうね。

主人公には過去の記憶を読み取れる(強制的に見させられる)能力みたいなのがあって、廃村を調査しながら毎日毎晩淫夢を見させられることになる。謎が徐々に解き明かされる傍ら、だんだん淫夢での行動が能動的になって現実と見境が付かなくなっていく主人公。シナリオがノベル部分とエロ部分でいいバランスを保っていて、どっちの面でも続きが気になってスラスラ読めた。

共通ルートの中の分岐したシーンってヒロインに注目して当たり障り無い平凡なシナリオになっているのが常だけども、本作はそれぞれの視点で新しい発見があるので、周回も苦にならないのがよかった。ただ、終盤のシナリオは少し粗雑な印象があったのでそこが残念。

グラフィック

画面解像度はHD (1280x720)。CGの8割はHシーン。そのHシーンはメイン・サブヒロインとも5回以上はあり(同一の構図で昼夜差分等を使ったものを含む)、さらに3Pやハーレムあり。

構図はパターンが色々あって良い。塗りは光学的な効果とかはそこそこ頑張っていると思うのですが、スタイルがちょっと古いというか、甘いというか。でも籠女のCGは制服デザインの地味さが全然気にならない位には上々だと思う。

タイトル画面の背景は写真でしょうか。雰囲気が中々良いです。数十年が経過した山中の廃村って草木が無造作に生えてこんなうっそうとした様子なんだろうな。それと、バックログ画面に入る度に背景のモノクロぼかしと赤い上塗りでゾッとします。和風ホラー特有の雰囲気ホラーって言うのか分からないけど、幽霊が実際出るわけじゃ無いけど出てもおかしくない雰囲気が、CGからもシナリオからも演出されていて良いです。

システム

システムはクイックセーブ10個、セーブスロット10個×20ページ、セーブ移動・削除操作、選択肢スキップ、バックログジャンプ(スキップ箇所・ロード前可)。お気に入りボイス保存機能。(2023/01/27完了、No.100)


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