11月24日発売予定のビジュアルノベル『絆きらめく恋いろは』体験版の感想。18歳未満の方の閲覧はご遠慮下さい。

シナリオ

架空世界の話において世界観がよくできている作品は、ハズレがないという安心感がある。刀という古来の武器(また神具でもある)を、歴史が少し異なる近未来という世界に違和感なく登場させ、女の子が当然のごとくそれを扱う。刀を持ったもの同士の戦いはあくまで安全なスポーツ競技とされているので暗い面をあまり感じさせず、しかしそういう本来の扱いについて真摯に向き合い考えさせるシーンもある。緩急付けてストーリーに引き込ませていくところがいい。体験版で各キャラクターの境遇は大体分かる。プロローグとしての役割をちゃんと果たしている。

グラフィック

CGは線が細く、立体感を出す偽の影がやや多いのが特徴。蛍光感ある配色が、近未来の舞台を演出しているように感じさせる。服の色には影や立体感のための明暗のみでグラデーションは大々的には使わず、肌にグラデーションを付けて質感を演出している。黒ニーソ(タイツ?)の透け感とハイライト反射が絶妙。一枚絵での空気感の演出が丁寧。

画面解像度は720p。いつもウィンドウモードを使うからあまり気にならないけど。4k2kのユーザーも少しずつ増えている中で、PCゲームでもこの界隈ではいまだフルHDが標準化していないのは残念だ。手持ちのWQHDのディスプレイで全画面表示すると、さすがに線のジャギーが目立ってくるのがわかる。

キャラクター

どのキャラクターも均等に、ほどほどにかわいい。定番な属性が揃っているが、年上幼馴染みというのがやや希少か。

システム

体験版では劇中で選択肢が出現しないため、どのようにストーリーが分岐するのか不明。セーブデータ管理は複製・移動・消去・保護、と自由度が高い。会話スキップが速い点は好感が持てる。お気に入りボイスというのはなかなか使い所がありそうな機能だ。

総評

世界観や背景絵からナツイロココロログと同じ系統のにおいがしたが、同じメーカー (AMUSE CRAFT) だと聞いて納得。名作の予感はしないが、ほどほどの期待に応えてくれる出来だろう。


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