Image: Roland SC-88Pro 内蔵電池(CR2032)を交換する

MIDI音源の名機Roland SC-88Proの内蔵バックアップ電池を交換する。海外サイトでSC-55の内蔵電池が液漏れしているという話を見かけたので、心配になって自分のものも調べてみた。意外にも電池交換について書かれた記事がない。Roland SCシリーズの所有者は少なくないはずだけどなー。交換することがないのか。それとも逆に、簡単な作業だから誰も書こうとしないのか。

SC-88Proの電源投入時に「Low Battery」というメッセージが出る場合、内蔵電池が切れていて設定を保持できない状態になっているので、元の状態に戻すには内蔵電池を交換する必要がある。そうでなくても、10年以上経過した電池というのは液漏れを起こす可能性が高い。電池の電解液が基板に浸透してパターン不良になると、修理するにしても大変面倒なことになるので、そうなる前に電池を交換しておきたい。

ちなみに、本来は電池交換作業はメーカーに修理として依頼しなければいけない。自力での電池交換はメーカー保証外の改造行為になる。

方法

リアパネル3箇所、両サイド4箇所(写真の水色の丸)のネジを外してトップカバーを外す。

Image: Roland SC-88Pro 裏側

内部の基板は2層になっている。電池は上段の基板の表、トップカバーを開けて見える基板の裏側にある。上段の基板を外すため、リアパネル4箇所(写真の緑色の丸)のネジを外す。

MIDI端子の両側2箇所だけネジの規格が違うので、混ざらないように分けておく。ネジはMIDI端子の両側2箇所だけM4x7.5、他は全てM4x5.5のバインドタッピング。

基板のフロントパネル側についているスポンジの上に金属片(正しい名前が分からん)が乗っている。たぶん、ノイズ対策でトップカバーをアースに繋ぐためにある。この部品を素手で触ると間違いなく指紋が残るので、ピンセットや柔らかい布でつまみ上げる。

基板の四隅(3箇所)のネジを外す。

フロントパネル側を支点にして基板をひっくり返す。電池ホルダーから電池を斜めに起こして取り出す。

Image: Roland SC-88Pro 基板

使われている電池はCR2032。小型の電子機器やデスクトップパソコンのバックアップ電池としてよく使われているタイプのもので、現在も容易に入手できる。。

私の場合は電池の側面に白い跡が残っていた。これが液漏れの後かどうかは分からないが、前回いつ交換されたものか分からないので、外しておくことに越したことはない。専らWin9x時代のゲームや既存のMIDIデータを再生することに使っているだけなので、設定をセーブする必要がなければ電池を外したままでも良いだろう。


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