Image: Windows 98で2TBのHDDを使ってみる

理論上はWindows 98で2TBまでのハードディスクやドライブを扱えることになっている。実際に使えるかというと、使えることには使えるのだが、色々と難があるためフルで使うのは止めた方がいい。

まず、BIOSが48ビットLBA (Big Drive)に対応している必要がある。時期的には2002年頃で、Pentium 4やAthlon XP以降に対応したマザーボードが必要になる。オンボード接続に拘らないのであれば、古いマザーボードであっても48ビットLBAに対応するBIOSを搭載したIDEインターフェイスカードを増設する方法がある。

前回検証したように、手持ちのASUS P2Bは48ビットLBAに対応していないため、インターフェイスカードを増設することにした。

前回→ ASUS P2BにおけるHDD容量の壁 - Big Drive非対応BIOS - Diary on wind

購入したのはPromise TechnologyのUltra 133 TX2。正規代理店シネックス扱いの日本語パッケージがこの時期にして未開封品で売られていたのを、格安で入手できた。パネルも端子もピカピカ。付属するドライバーソフトウェアはメーカーのサイトからダウンロードできるものと完全に同じなので、使い方が分かっていればカード単体でも問題ない。

Image: Ultra 133 TX2

使用するHDDは3TBのWD30EZRZだが、容量はMHDDで2TBに制限している。IDE-SATA変換基板は7年前に購入した変換名人 IDE-SATAZD2。POST画面では正常に認識されている。

Image: Ultra133TX2 BIOS

Windows 98の起動ディスクからコマンドプロンプトを起動し、FDSKを使ってFAT32フォーマット済みパーティションを作成する。

Image: FDSK

Win98のFDISKでは64GiB以上のサイズを正しく表示できない不具合と、作成できるパーティションのサイズが最大512GiBという制限がある。有志によって作られたBHDD (Big Hard Disk Drive)というWindows 98の137GB超対応化ツールに、ESDI_506.PDRなどの48-bit LBA対応改造されたファイルがあり、そこにFDISKも含まれている。今回はインターフェイスカードのドライバを使用するため、137GB超対応化ツールは使用しない。

Image: FDISK

合計ディスク容量の数字がおかしいが、パーティションのサイズは「1907334MB」と表示が崩れるも正しいサイズが分かる。ただ、これに含まれているDOS版スキャンディスク (SCANDISK.EXE) は、日本語環境で実行すると青画面のままテキストが表示されない不具合がある。コマンド毎にコードページを切り替えるTSRでも挟めば解決しそうだが、そこまでやるのはかなり面倒。

セットアップの実行は、setup /isスイッチ(ディスクチェックをスキップする)を付けて実行する。これは、Win98のスキャンディスクを大容量ドライブで実行すると、メモリー不足のエラーが出るかフリーズするため。ファイルコピー後のセットアップウィザードで、ドライブチェックの際にエラーが出るが、無視してスキップできる。

Image: Windows 98 セットアップ

Win98のインストール完了後、エクスプローラーにて1.81TiB (2TB) で認識されていることを確認できた。というか、TBの単位がちゃんと用意されていることにビックリ。

Image: Windows 98 エクスプローラー

デバイスマネージャを見ると「PCI Mass Storage Controller」に?マークが付いている。ドライバの更新ウィザードで、増設したUltra 133 TX2に対応するドライバをインストールする。

Image: Windows 98 デバイスドライバの更新ウィザード

48ビットLBAに対応したドライバを使用しているので、ドライバインストール後もWindowsは正常に使用できるはずだ。

ただ、色々使っていくうちに不具合を見つけた。まず、スキャンディスクとデフラグが使えないのは既知の通り。ここで言うメモリ不足は16ビットアプリケーションに起因するメモリ制限によるもので、物理的にメモリを増設して解決する問題ではない。

Image: Windows 98 スキャンディスク

次に、Norton SystemWorks 2002のセットアップ中、ディスク領域が不足しているとのエラーが表示されて、インストールできなかった。

Image: Norton SystemWorks セットアップ

ディスクサイズが-185GBとなっている。1TBでオーバーフローしたような数字であることから、1TB以上のサイズが想定されていないと思われる。どうもこの不具合はこのソフト特有ではなく、インストーラーにWindows Installerを使用している他のソフト (Microsoft Office 2000、Diskeeper 7.0) でも起きるようだ。逆に、インストーラーにInstall Shieldを使用しているDiskeeper 5.0はインストールできた(注:Install Shieldで作成されたセットアップでも、エンジンにWindows Installerを使用しているものはダメ)。

SystemWorks 2002としてインストールすることはできないが、CD内のサブディレクトリから直接セットアップを起動すれば、Norton Utilitiesなど個別のコンポーネントはインストールできる(実際インストールはできるが、また別問題があり、再起動後にWindowsが起動しなくなる。)。2000年以降に発売されたソフトでWindows Installerを使用したものは多いので、これができないとなると結構大きな問題だ。

ドライブのサイズを1TBで作るところからやり直したところ、Windows Installerのディスク空き容量は正常に表示され、インストールも完了できた。

Image: Diskeeper セットアップ

実際に137GB以上のデータが入るのか、0埋めのダミーファイルを作成してみたが、Windowsのシステムを破壊することはなかったので大丈夫だろう。

Image: Windows 98 Cドライブ プロパティ

ここまでやっておいて何だが、やはりCドライブは64GB未満にしておいた方がいい。スキャンディスク、デフラグなどが正常に動くし、セットアップが正常に動作しない不具合にも巻き込まれる確率が低くなる。Win98の場合はちょっとしたソフトのフリーズがブルースクリーンになって、スキャンディスクが起動する機会も多い。実用上、64GB以上にしたところでメリットよりデメリットの方が大きい。必要であればDドライブとして別にパーティションを作成した方がいいだろうね。

参考ページ


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