230513 不動産コンサルの押し売り
先月のある日。この日は完全に油断していた。夕方に仕事から帰ってきて、完全にだらけモードだったので、訪問営業にうっかり玄関の戸を開けてしまった。
後で調べて分かったことだが、それは「不動産コンサルティング」の訪問営業によくあるやり口のようだった。しかし、この時点の私は無知で、そもそも何の話なのか理解するまでに相当時間が掛かった。今の家に住んで5年以上になるが、辺りは富裕層が比較的少ない地域だ。営業マンは単に土地勘がないのか実績が得られずムキになってるのか知らんが、よくここにそんな話を持ち込んできたなと思う。
相手は20代後半くらいの男。最初はこちらの出方や知識量、素性(年代とか仕事とか)を伺うかのように世間話を入れてくる。そして、「賃貸にもデメリットはあり、一戸建ては悪いことばかりじゃない。」「年齢を重ねれば重ねるほど不動産は買うのが難しいから、今のうちに考えた方がいい。」と言ってコンサルを受けることを勧めてくる。部屋内にこそ入らないものの、ドアの間に身体を割り込み、簡単に閉めさせようとはしない。
率直に言えば、私は5%くらいは興味があった。ただ、今はそこに時間を割こうという気は全然なかった。しかし、私の無知さらしの上、これを素直に話してしまったが故に、その可能性を営業マンにつつかれてしまった。
こいつの口癖は、「~だと思うんですけど、どう思います?」(→って思うだろ!)って聞いてくる振りをするところ。反論は強引にねじ伏せられる。
- (私) 今は興味がないからコンサルを受ける気もない。
- (営業) でもいずれは考えないといけないことですよね?
- (私) そのうち興味がわくかもしれないけど、今は興味がない。
- (営業) そのうち、っていつなんですか?(この後、将来の不安を煽って早い内に考えた方がいいとあれこれ説明し、)今考えた方がいいんじゃないですか?
- (私) 今は興味を持てない。考えるか考えないかは私の勝手。
- (営業) あなたぐらいの年代なら普通はみんな考えていますよ。将来を考えない人なんてホームレスくらいじゃないですか?今考えなかったらいつまでたっても考えませんよ。
なんで私が説教受けてるんだろう。こんな感じの問答を何回繰り返したか。この時点で時計は見ていなかったが、1時間は経っていたと思う。立ち話に疲弊して私の返答がおざなりになってくると、相手方も痺れを切らし始めたのか、私の聞く態度が悪いと文句を言い始める。話を断って追い出そうとすると「もっと早く帰れといえば良かったじゃないですか。」と逆ギレする始末。しかし動く気はない。
これは聞く耳を持たないなと、怒り半分呆れ半分。それに体力的にも限界だ。コンサルに全く興味がない訳じゃなかったのは確かだからと、個人情報取扱の同意書にサインして、後日我が家に上げて詳しい説明を受ける段取りを付けた。こちらが受け入れるとなった瞬間に相手方もニッコニコで、それから話はスムーズに終わった。ここまで約2時間半。クッソ疲れた。最後に「頭が痛いなら頭痛薬買ってきましょうか?」と言われたが、頭が痛いのはお前のせいなんだが。
落ち着いた後で考えると、こんな営業マンと信頼関係のある対等なコンサルティングが成り立つわけがない。しかし、今後のお互いのために断る意思表示は必要。かと言って正面から言い合いで説得するのは無理と判断。相手の連絡先を知っていたので、話の中止と個人情報削除を丁重にお願いするメッセージを送り、以後は電話も訪問も拒否した。
そもそもインターホンで相手を確認して居留守しておけばこんなことにはならなかったはずだが、それでも断るべきと判断した段階ですぐに断って正解だった。