富士通 3.5インチ 40MB SCSI-HDD M2611Sについて
富士通製の3.5インチ 40MB SCSIハードディスク M2611Sについてメモ。
上の写真は富士通製の2.5インチ 160GB SATAハードディスク MHV2160BT(2006年10月製)と大きさを比較してみたところ。
○ 仕様
型番 (Model) | M2611S |
部品番号 (P/N) | B03B-7065-B101A |
品名 | 3.5型SCSI磁気ディスク装置 |
メーカー | 富士通株式会社 (Fujitsu, Ltd.) |
容量 | 45 MB |
シリンダ数 | 1,334 |
ヘッド数 | 2 |
セクタ数 | 68 |
セクタ容量 | 256 バイト/セクタ |
回転数 | 3490 rpm |
シークタイム | 25.0 ms |
キャッシュ | 24 KB リングバッファ |
自動リトラクト機能 | あり |
インターフェース | SCSI-1 シングルエンド |
データ転送レート | 片方向 2.5 MB/s (同期転送時) |
装置形状 | 3.5 インチ、スリム |
ピン形状 | 50 ピン (データ)、4 ピン (電源) |
電源 | 5 V、12 V |
消費電力 | 9.2 W (稼働中待機時) |
騒音 | 43 dB (稼働中待機時) |
MTBF | 30,000 時間 |
○ 特徴
M261シリーズは20MB~160MBというラインナップで、容量だけ見れば40MBは少ない方だ。しかし当時の日本のパソコン市場で大多数を占めていたNEC PC-9800シリーズにおいては、HDD非搭載すら珍しくなかった。HDDそのものが高価であり、40MBのHDD内蔵モデルとHDD非搭載モデルで価格に10万円近くの差があったのだから、それもそのはずだ。
当時、Seagate ST225(ST-506, 20MB, 65ms)が6万円、ST251(ST-506, 40MB, 40ms)が8万円した。M2611Sは40MBでシークタイム25msであることから、SCSIインターフェースとセットで10万円は下らなかったのではないだろうか。
このHDDはPC98の内蔵SASIインターフェース用HDDとして搭載されていた。
まず電源を入れると、PC98本体の「ピーロー」音の後にHDDのスピンドルモーターが回り出す「ンウィー」という音が出て、その次にヘッドのロックを解除する「ガチャ」という音とビープ音が鳴る。そんなところがいかにも「装置」っぽい。稼働中は「ウィー」という音がずっと出ているが、それほど気にならない。むしろ本体のケースファン(8cm)の風切り音が気になる。アクセス中はカリカリと音が鳴るが、5インチFDDの動作音に比べればずいぶん静か。一定時間おきに「ピ」というビープ音の後「カリカリ」という音が数秒続くが、これは「サーマルキャリブレーション」(ディスクの熱膨張によるヘッドのずれを修正する機能。)というものらしい。
○ ストラップスイッチの設定
装置の裏の基板にあるストラップスイッチの設定は→こちらが参考になる。
○ 外観の写真
上面
端子部
裏面