250112 AVG『電気街の喫茶店 ふわふわ』[2]エンディングまでと感想
PCゲーム『電気街の喫茶店 ふわふわ』(2024年11月 / Adventurer’s Tavern)をプレイ。
私はこのゲームをプレイする前の説明を読んだ時はメイドカフェを運営するゲームだと思っていて、プレイし始めた初期の印象は日本橋電気街を体験しながらドット絵CGを収集するゲームだと思っていたのだけど、思ったよりこのゲームの中核は、ゴールが告白の正統な恋愛シミュレーション(ギャルゲー)に近いと思います。しかし、プレイ時間の大半を前者に割くことになるので、その印象は間違いでもないでしょう。
このゲーム、エンディングまでのストーリーで発生する強制メインイベントが多いけど、少しだけ(私が気付いていないだけ?)オプションのサブイベントが発生する。例えば、ゲーセンでミユの親友であるアンナとミサキに会うと、仲良くなってメイドとして加わってくれるチャンスがある。私も毎日のように街を探索していたわけじゃないから細かい条件は分からないけど、カフェ運営と寝泊まりを繰り返しているだけでは、このサブイベントにはたどり着けなかったと思う。
後日、カフェ営業中に2人が訪れるので、そこで本では開放されない裏レシピ『カフェ・マリアテレジア』を提供する必要がある。
さすがに事前知識がないと、ジュースを入れるなんて気付かなかったな。
隠しレシピよりもちょっと理不尽だと思ったのが、最終日前に作る『アフォガート』。トッピングでアイスクリームを2回選ぶなんて気付くかいな。
プレゼントや通常のイベントでちゃんと好感度を上げていれば、カフェ提供イベントは失敗しても問題無さそうですが、お祭り準備イベントで振り袖とプレゼントを買い忘れると強制的にノーマルエンドになるので注意。私は振り袖を買えることに気付かなかったので、最初に見たエンディングはノーマルエンドだった。
設定でゲームの動作を早送りできますが、それでも会話やイベントをスキップできるわけではないので、周回はそこそこの時間が掛かります。店の知名度はクリアデータで引き継がれるので、お金が貯まりやすくなり、アイテム収集は1周目より捗ると思います。
感想
電気街での生活を追体験するゲームとしては楽しめると思います。商店街一帯で盛り上げようというストーリーでほっこりします。グラフィックがドット絵ということもあり、レトロゲームのネタが多めです。一応、日本語以外の言語にも対応していますが、ブラック企業とか幽霊は日本特有の文化なので、外国人にとって諸々を理解するのは難しいかも知れません(そもそもこのゲームに興味を持つ時点で相当なオタクでしょうが)。ゲームの大部分をカフェ運営が占めるので、そこにもっと遊びがあっていいと思いました。
ギャルゲーとしてはオーソドックスで控えめな純愛なので、初心者やライト層にはいいかもしれませんが、マニア層には向きません。そもそも「スローライフADV」をうたっているので、その期待通りの範囲内です。各ヒロインと取り組む試練の一つや二つあってもいいと思いました。特別ゲストのコーヒーオーダー対応は試練といえば試練ではあるけども、ちょっと違う。
メインヒロインはプロ声優による95%ほぼフルボイスで、実在企業とのコラボも多く、インディーズゲームにしてはかなり気合いが入っています。ゲーム性とシナリオを磨けばもっと光るはずです。一般レベルで見ると、現状は他人におすすめするにはちょっとハードルが高いです。