Image: ATAPI CDドライブをエミュレートするMicroSD-IDEアダプター ZuluIDE

ZuluIDE - A hardware ATAPI CD-ROM emulator

ディスクイメージを読み込んでフロッピードライブをエミュレートするデバイスとしてGotekがあるが、このATAPI CDドライブ版なるものとしてZuluIDEというのが最近開発されたらしい。

これが単にCD-ROMドライブをエミュレートするだけだったらそこまで興味がわかなかったが、このデバイスはオプションの “CD Audio DAC board” を装着すると、CD-DA再生の音をMPC-2コネクターでアナログ出力することができるらしい。CDの音をSound Blasterに繋いでミックスでき、Win9xマシンのCDドライブを置き換えるに足るわけだ。これを開発したのはRabbit Hole Computingという組織だが、まさにこれは私にとって “rabbit hole” な商品だ。頒価はオプション付きで130米ドル(+送料&税)。

今月にもファームウェアがアップデートされたばかりと、まだ開発が続いているハードだ。Mixed-modeのCDをちゃんと扱えるのか心配ではある。扱えるのなら、これでようやく90年代Windows PCゲームを物理媒体で保管する必要がなくなるので便利だ。

CDはフロッピーディスクよりも堅牢で長持ちする印象があるが、しかし有寿命媒体だ。ディスクでさえ、製造品質や保存環境次第で、早ければ10年も経たずに読み取れなくなる。保管方法の問題もある。イメージでの運用は一考の余地があると思う。

一方で、レトロコンピューティングを実機で運用している者として、ドライブにCDをセットすること自体にエクスペリエンスの付加価値を感じる。CD再生なのに騒音の一つないのも、それはそれで興がない思ってしまうわけ。本当に保守の手間を省くなら、仮想環境で運用することが手っ取り早いのだから、実機にこだわらず最初からそうするはずだ。ハードディスクに比べると、CDドライブはまだそこまで希少ではないし故障率も低い。リアリティを取るか利便性を取るか、難しい問題だ。


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