ケーブル箱を整理していたら古いJOYSTICK-MIDI分岐ケーブルを見つけて、これは使い方をメモっておかないと忘れそうだなと思ったので、書いておく。

AWE64サウンドカードでMIDIを再生する場合、SC-55などの外部MIDI音源を使うかカード内蔵MIDIシンセを使うかで方法が大きく異なる。内蔵MIDIシンセの使い方は次の記事で説明済み。

外部MIDI音源を使う場合、ゲームポートからMIDIポートを取り出す分岐ケーブル (正式名称はMIDIアダプター) が必要になる。このケーブルはSound Blaster AWE 64 Goldあたりまでの一部製品に付属していた。AWE 64 Valueでは別売(2,600円)だった。まだ10年くらい前は香港のショップから互換品を1000円程度で購入できたが、さすがに今は販売されていないようだ。

Image: Joystick / MIDI Y-cable

分岐ケーブルと書いたが、正確にはケーブル内部にフォトカプラを内蔵しているので、単純に信号ピンを振り分けるだけのケーブルではない。

Sound Blaster Audigy 2では専用ブラケットカードでゲームポートを取り出す必要があり、Audigy 4以降では完全に廃止された。

Image: JOYSTICK / MIDI bracket (SB00701)

MIDI音源側はケーブルのOUTと書かれた方をMIDI音源のMIDI INコネクターに差し込む。しかし、USB-MIDIアダプターのRoland UM-1の場合、ケーブルの「Connected to MIDI IN」と書かれた方をMIDI音源のMIDI INコネクターに差し込む必要がある。このように表記が真逆になる場合があることに注意しなければならない。

DOSでの使用方法

PnPモデルならカードを初期化するためにドライバーが必要。非PnPモデルでは不要。

DOS用万能ISA PnPサウンドドライバー UNISOUND

PnPモデルではもう一つ注意すべきことがあり、MIDIのI/Oポートは通常なら330hだが、別のサウンドカードとリソースが競合して300hに変更されることがある。DOSゲームによっては330h以外に対応していないことがあるので、この場合は競合するサウンドカードを外すか無効化した上で、ICUやCTCUを使うかドライバーの再セットアップでSB側のリソース設定を330hに戻す必要がある。

Windows 3.1での使用方法

Creative公式のWindows 3.1用ドライバーをインストールした上で、Windows上のコントロールパネルのMIDIマッパーからマップを「SB16 All MIDI」にする。逆に、内蔵シンセに出力するには「SB16 All Synth」にする。

Image: MIDIマッパー

ちなみに、残りの選択肢(「Bas MIDI」や「Ext MIDI」)は、元々のMPC (Multimedia PC)規格に規定されたBase synthesizer(AdLib相当)とExtended synthesizer(MT-32相当)用のMIDIデータに対応するものだが、これらは General MIDI (GM)規格に準拠していないため、一般的にあまり使用されていない。

Windows 9xでの使用方法

コントロールパネルのマルチメディアからMIDIタブを開き、「AWE64 MIDI Out」を選択する。

Image: マルチメディアのプロパティ MIDI


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