8月某日、ちいかわの映画『人魚の島のひみつ』を見てきた。「予習のため」に、テレビアニメの方は配信で50話くらい見たので、その知識をベースに語る。
1話5分程度のあのアニメちいかわが雰囲気を変えず、約2時間になったものだと言っていい。この映画1本にアニメちいかわの全ての要素が入っている。原作やテレビアニメを知らなくても話の内容について行けるが、サブスクでテレビアニメ版を見れるなら事前に見てほしい。あの感じが約2時間続くので、そこで無理だと思ったのなら映画も無理だ。私はギブアップというほどではなかったけど、あのテンポが万人受け(正真正銘子どもから大人まで)するとは理解しがたいと思った。
そう思った一方で、映画にはテレビアニメにない感動もあった。劇中で主人公と対立する存在が出てくるが、ここで単純な善悪で語れない問題を突きつけられることになる。また、人魚にまつわる物語は悲しい結末を迎えることが多く、本作も例外でない。偶然の事故があのエピローグを迎えることになったことを思うと、何が良くて何が悪かったのか。全てを知った時のちいかわはどう思ったのか。私はその答えを出すつもりはなく、ただ切ないと思った一方で、それは視聴者側の余計なお節介であって、この映画では彼らはその道を選んだという事実を受け入れるしかないと、最後に実感する。
テレビも今回の映画も、日本の文化や日常に基づいたコメディ、ダークなジョークなどを少なからず含んでいる。特に、登場人物が劇中(テレビ/映画とも)で突然童謡を歌い出す場面があって、この歌詞が日本人の大人に強烈な郷愁と感動を誘うのだが、一方で日本でこれだけヒットしていても外国受けは難しいだろうと思った。ランドマーク栄のTOHOシネマズでこれを見た私としては、しるこサンドの登場で明らかに地元がヨイショされていることに気付いて、こそばゆい気分になった。













