無料で読める送電系統保護継電器システムの入門書

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「実務に則した保護リレーシステム技術の学び方」の入門書 | 電気学会 保護リレーシステム技術委員会

Webページの説明では学生向け講座の資料とあるけど、電力会社やその請負工事会社で社員教育に十分使えるレベル。むしろ、実務上はこの中でも担当分野で必要に駆られなければ知らない内容が多いので、ここまで広く理解できたら上出来なほう。

保護継電器が何たるかの概念的な部分はもちろん、実際にどのように機能し運用されているか、設備更新計画の策定から設計・施工までの業務全体が見渡せる内容になっている。工事業者や保守点検業者ならみんな知っているけど、それ以外の人には関わりがないであろう、VTプラグ短絡禁止、CTプラグ開放禁止の話も書かれている。実務に携わっていない人に対してここまで説明する必要ある?というレベルだけど、コラム欄だからまあ良いか。

特高送配電網の系統保護を中心として書かれているので、高圧配電網をもつ特高需要家の主任技術者や電験二種以上を目指している人は前半まで読んでいて損はない。後半はよりマニアックな内容だが、送配電事業者や工事会社での社員教育向け資料としては有用と思う。

受変電室の地上配置への見直しと浸水対策

近々、2種電気主任免状取得に向けた面談があるので、何か知識をつけておこうという試み。

オフィスビルやホテル、複合商業施設などで受変電設備が地上階に設けられるようになったのはここ10年くらいの話で、2000年代以前に建てられた建物の図面を見ると、受変電室はだいたい地下か屋上に施設されている。これはなぜだろう。

建築計画において有効スペースの利用価値を追求すると、機械室や電気室は地下駐車場やバックヤードの端に配置されるのは当然だ。例えばデパートなら、地下1階に食品売り場、1階や2階にハイブランドショップ、最上階に催事売り場や飲食街が配置されるが、これは客の動線や購買心理を考えた結果だろう。その延長で考えると機械室は優先度が一番低い。

現在、防災と言えば火災、地震だけでなく、津波、台風、洪水、落雷などあらゆる自然災害、場合によってはテロなどその他の脅威までも対象に意識されるが、建築でこれらへ配慮するようになったのはBCP(事業継続計画)意識の高まりによる影響が大きいのだろう。

日本では1960年代から70年代は火災対策、1980年代から90年代は地震対策への技術開発が進んだ。水害対策については、オンラインシステムの中枢やデータセンターなど重要な情報設備を置くところでは床の高上げなどを考慮する場合があったが、基本的には行政の地域的な治水事業任せだった。BCPが注目されるようになったのは2000年代中期。2001年の同時多発テロや2003年の北米東部における大規模停電をきっかけに、米国の銀行業界を中心にBCPへの関心が高まり、日本でも情報産業やインフラ分野で注目されるようになった。

2008年には総務省から「地方公共団体におけるICT部門の業務継続計画(BCP)策定に関するガイドライン」が公開された。これはあくまでICT部門を対象にした資料になっている。

「地方公共団体ICT部門用BCPガイドライン」公表|リスク管理Navi [コラム]

本当にBCP意識が浸透してきたのは、やはり2011年の東日本大震災がきっかけだろう。これを期に新築の建物だけでなく、既存建築物においても防潮板を設置するといった浸水対策が進んだ。また、2000年代後半から局地的大雨による被害が増え、ニュースでたびたび報道されたことの影響も大きい。2008年の「ユーキャン新語・流行語大賞 トップ10」に「ゲリラ豪雨」が入っている。

震災以降に設計されたビルは浸水被害を想定して、受変電設備や非常用発電設備を2階以上の低層階に設けるようになった。(耐荷重や搬入経路の都合上、高層階への設置は難易度が高いと思われる。)2020年には国土交通省と経済産業省の連名で「建築物における電気設備の浸水対策ガイドライン」が公開された。

建築:建築物における電気設備の浸水対策のあり方に関する検討会 - 国土交通省

建物は設計・建築で終わりではない。施設した設備を維持するにはビルメンによる点検・整備計画とオーナーからの予算計画への理解が必要だし、緊急時の対応をスムーズに行うには管理者、PM、BMで事前に想定リスクへの対応方針を策定し、訓練することが重要だろう。

240226 便利屋イベ [ブルアカ]

Image: 240226 便利屋イベ [ブルアカ]

Blue Archive, Sexual fetish, captivating ass / ❤ - pixiv

陸八魔のピックアップがあると聞いて久々にブルアカをやってるけど、毎日20回くらいずつ、120回募集掛けてもまだピックアップが引けない。日が変わればと思ってたけど、直感的に引ける気が全然しない。その代わりなのか、途中で今ロビーの当番をしているノノミ水着バージョンが手に入ったので束の間の満足感に浸っていたんだけど、そこで運を使い果たしたか…

変圧器の流動帯電現象

近々、2種電気主任免状取得に向けた面談があるので、少しでも知識をつけようかと思って、この連休は変圧器の流動帯電現象について調べていた。

送配電設備の構成機器の中で特に変圧器の基礎技術は何十年も前から変わっていないが、その長い歴史の中で比較的最近(といっても1970年代頃)に話題になったのが「流動帯電現象」というもの。

500kVクラスの高電圧・大容量の変圧器は発熱量が凄まじく、絶縁油の自然循環ではとても冷却が追いつかない。絶縁油をポンプで強制循環させて別置きの冷却フィンに送り、フィンに取り付けられた、人間の背丈より大口径の冷却ファンを複数個使って冷却している。この油の流動によって油自体または巻線部にある絶縁物表面の電位が高くなり、油中沿面放電または油中空間放電を発生して絶縁破壊に至るというもの。

この問題に対しては変圧器内部の流路構造の改良、流速調整、絶縁油の品質改良やBTA(ベンゾトリアゾール)の添加によって対策が進んだが完全ではなく、経年劣化の影響や診断手法への研究はずっと続いている。

BTAとは聞き慣れない用語だったが、絶縁油試験のJIS規格 JIS C 2101 (電気絶縁油試験方法)にも「ベンゾトリアゾール定量」としてこれの油中濃度を測定する試験項目が存在する。

絶縁油の劣化診断については私も調べたことはあるが、こんな項目があることは知らなかった。まあ、強制冷却が必要になるような大容量変圧器に馴染みがないから仕方ないけど、勉強になった。

参考文献

JR釜石駅を3分早く発車、1人乗り遅れ乗客20人に影響 - 毎日新聞

JR釜石駅を3分早く発車、1人乗り遅れ乗客20人に影響「お客様にご迷惑をおかけした」

去年のLA旅行を思い出した。

ロサンゼルス地下鉄のある駅に予定時間ギリギリの2分前に到着して「何とか間に合ったか」と思ったら次の列車が13分後の表示になっていて「なんで!?」ってGoogle Mapを確認したら「定刻より3分早く通過」って表示されていた。当然ながらお詫びの放送なんてないし、そもそも駅員なんていないし、その前後駅でも「定刻より○分早く通過」って出ていたから運転手の偶然な時刻間違いでもないだろう。

その後に空港行きシャトルバスの乗り継ぎがあったけど、1~2本あとの便でも余裕で間に合う行程だったから問題はなかった。


後日、日本のとあるオフィスビルにて、玄関の自動ドアが故障で電動では動かないから朝7時半に警備員が手動で開けていたんだけど、ある日、別の対応と重なって1分遅れで開けに行ったら開館を待っていたサラリーマンに「遅い!」と怒られた、という話を聞いたことも思い出した。

私はどっちかと言えば時間に関してはせっかちだから、どっちの気持ちも分かるけどな。

シスター室とは

30年くらい前の古い商業施設の建築図面を見ていたら、バックヤードに「シスター室」という部屋を見つけたが、これは何だろう。礼拝堂?そんなまさか。宗教的な意味合いは無さそう。

デパート業界では、勤続年数が数年以上のベテラン店員が同僚を指導したり相談に乗ったりする。この教育係がシスターと呼ばれる。役職上は平社員と差異はない。強いて言えば、先輩後輩という上下関係が生まれるかもしれないが、それは職場の人間関係によりけりか。

今でも「ブラザーシスター制度」として知られているようだけど、この名称や制度は60年以上前から存在した。

百貨店のシスター制度とは(『婦人と年少者』1962年2月号29頁より)

昨年11月の産経新聞に「BG十年選手―シスター制度」という見出しで紹介された記事は、最近の百貨店の女子店員の中で、勤続年数の比較的長い、優秀な人達の登用という点で注目された。

西武デパートでは、ショッピングシスター制度を設け、まず入社3年以上10年くらいのベテランの中から過去3回の人事考課が優秀で、リーダーシップを身につけている人達を各売場の課長が推薦し、人事課がこの中から選考しシスターにする。西武デパートでは現在約70名のシスターがいるが、一般の女店員より上質のスーツを着せられ、胸にSの字のバッジをつけている。Sはスマイル・スピード・シンセリティーと、シスターの頭文字Sをとったものである。

彼女たちは研修会を週に1回開き、販売上の工夫や、後輩の指導の仕方、アフターサービスのやり方などを話し合い、商品知識の講習や英会話のレッスンなども受けている。しかし、シスター手当というようなものはなく、職能給が一般の店員より七百円ないし千円程度多いだけである。

別に命令権はないが、他の人たちの模範になる人であるから、自然、同僚たちから相談されることが多い。また、仕入れ上の意見を聞かれたり、お客の相談に乗ったりする。そのほか、年寄りのお客さんを駅まで送ったり、お客が買い物をしている間、子どものお守りをしたりしてサービスすることもある。

この制度は米国のメーシー百貨店のレッドスターにならったもので、西武デパートでは発足一年であるが、売上は上昇する一方だし、お客からも評判が良いので、各売場に一人ずつおき、全店で百人くらいに拡げる予定とのことである。なかなか責任のあるポストだけに、この程度の手当ではと敬遠する向きもあるそうだが、これを足がかりに専門的な実力をつけ、係長・課長などのポストへ女性が進出できるようにもっていけば、この制度も希望が持てるものと言えよう。

労働環境の改善ポイントを欧米から学ぶ姿勢は、60年前から変わらないな。

ラジカセ『ZILBA'P TV』整備 [8]テープのベルト張り調整

Image: ラジカセ『ZILBA'P TV』整備 [8]テープのベルト張り調整

ステレオラジカセ『ZILBA’P TV』(Sony CFS-V1、1979年発売)を整備。

テープの送り速度が安定しないのでベルトの張りを調整した。ファンのVベルトは調整したことあるけど、さすがにこれはモーターを動かして張り調整できるというものではないな。電子部品店ボントンで合いそうなものがないか探してみたけどなかった。半年前に行ったときより取りそろえが減った気がする。

ベルトを切って短くして、切断面を向き合わせて定規で真っ直ぐに整えたらセロテープで仮止めして、アロンアルファで接着する。固まったら240番くらいの紙やすりで接合部を滑らかにする。長さは半折り142mmを136mmまで短くした。

そんなんで使い物になるのかと不安だったが、意外に行ける。接着部分だけは固くなってゴム本来の柔軟性が失われるので、理想的なゴムベルトではないが、接合面の向きが間違っていなければ、接着剤のでこぼこをヤスリで平坦に仕上げてスムーズに回るようになる。

まあしかし、フロッピーディスクドライブもそうだったが、アナログな機械というのは良くも悪くも手間がかかるな。

「ポケモンマスター目指して30年」[AI絵]

Image: 「ポケモンマスター目指して30年」[AI絵]

r/midjourney

AIに絵を描かせてみるシリーズ好き。

最近見て面白かったのは、AIに”nerd”を描かせると必ず眼鏡を掛けた男が出てくるというヤツ。そう言えば、絵文字のnerd「🤓」も眼鏡を掛けていて、イギリスの少年が「これは偏見だ」と訴えたというニュースがあったな。

「悲しくて、悔しい気持ちになる」10歳の少年がApple社に「黒ぶちメガネ」絵文字のデザイン変更を要求した理由(コスモポリタン) - Yahoo!ニュース

踊れ!ランバダ (ネクライトーキー / 2023)

最近、日本のバンド音楽を色々聴き始めて、その中でもZIP-FMで聞いたネクライトーキーの「ランバダ・ワンダラン」が気に入って、シングルを買ってみたらこれまた4曲とも良くて、彼らのアルバムも全部買っちゃった。

Image: 踊れ!ランバダ - EP

どれも歌詞と音作りが独創的でいいね。コードやメロディーの一つ一つは正統派の王道なんだけど、ギターやシンセの音作りと組み合わせが多彩で自由奔放さを感じさせるところがいい。

こっちは昨日発売されたばかりのアルバム TORCH から「浪漫てっくもんすたあ」のMV。

Image: 浪漫てっくもんすたあ

240221 復帰ラッシュ [Vtuber]

最近、日本はもう春を感じる暖かさですが、私がサブスクしているライバーが次々に復帰してきて、これ以上虚無を感じずに済む。

Finanaは自枠では2週間ぶりの配信。夜型生活で5ポンド(約2kg)体重が減ったと語っていたので相当落ち込んでいたみたいだけど、歌動画の製作や日本旅行の予定などウキウキに話しているところを見るに、もう引きずっていないように見える。

Rosemi様はJSTで明日の朝(現地時間で今夜)にGeoguessr配信で復帰予定?こっちはずっと音沙汰なかったので心配。

今日はEnnaのNierカラオケ配信があって、同時接続は9,000人くらいだった。Unarchive English Karaokeでも7,000人超えたら多い方だ。NijiENのファンベースが縮小したようには感じられない。

あと他箱だけど、idol-ENのYukoが2ヶ月ぶりの配信で復帰を発表。そういえば、idol初グッズのYukoアクキーはいつ届くんだろう。年内に発送する予定のメールが来てから音沙汰ないな。

ラジカセ『ZILBA'P TV』整備 [7]ラインアンプのゲイン調整

Image: ラジカセ『ZILBA'P TV』整備 [7]ラインアンプのゲイン調整

ステレオラジカセ『ZILBA’P TV』(Sony CFS-V1、1979年発売)を整備。

ラジオの音やそれを録音したテープの音が割れている問題。

ZILBA’Pの回路図をじっくり眺めていた。まだ注文したAC/DCアダプターは届いていないが、オペアンプの特性をよく考えてみれば、電源電圧を調整したところで音割れは改善しそうにない。改善するポイントがあるとすれば、FMステレオ分離IC (HA11227) のゲインを変えてラジオだけの音量を下げるか、ラインアンプIC (BA328) のゲインを変えて全体の音量を下げてみるか。

HA11227の出力ゲインを変えるにはPin 4とPin 5に接続している抵抗を小さくすればいい。既存の抵抗器に並列に抵抗器を追加すれば簡単な改造で済む。

Image: HA11227

BA328の出力ゲインを変えるにはPin 2とPin7からグラウンドとの間にある抵抗(下の図ではRE)を大きくすればいい。既存の抵抗器を外す必要があるのでやや面倒くさい。

Image: BA328

テープ再生の音に対してラジオの音が相対的に大きいのかどうか分からない。今回はBA328(ラインアンプ)のゲインを変えることにした。330Ωを470Ωに変更。下の写真では、表側(実装面)についている既存の抵抗器を外して、裏側(パターン面)に新しい抵抗器を付けた。

Image: Sony CFS-V1

常時点灯していた+3ランプはたまにチカチカ光る程度になった。ラジオ録音の音割れは解消されたような気がする。